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太陽光発電は何kWが適切?地域・屋根の向き・電気使用量から考える容量の決め方

太陽光発電を検討するとき、

「5kWあれば十分?」
「10kWは載せすぎ?」
「屋根いっぱいに載せた方が得?」

と迷う人は多いと思います。

わが家でも新築計画の中で、最終的に13.5kWというかなり大きな太陽光発電を検討しました。

ただ、すべての家庭に13.5kWをおすすめできるわけではありません。

太陽光発電の適正容量は、家族の人数だけでは決められないからです。

重要なのは、

・住んでいる地域
・年間の電気使用量
・屋根の方角
・屋根の勾配
・周囲の建物や木による影
・昼間の自家消費量
・設置費用
・売電条件

などです。

今回は「結局、太陽光は何kW載せればいいのか」を考えてみます。

太陽光発電は「直射日光だけ」で発電しているわけではない

まず知っておきたいのが、太陽光発電の仕組みです。

太陽光パネルは太陽の「熱」で発電しているわけではありません。

太陽から届く光のエネルギーを使って発電しています。

そして、パネルに届く光は太陽から直接届く光だけではありません。

大きく分けると、

・太陽から直接届く直達日射
・大気中で散乱して届く散乱日射
・地面などからの反射光

があります。

そのため、

「太陽がパネルに直接当たっていない=発電しない」

というわけではありません。

曇りの日でも発電しますし、北向きの屋根でも発電します。

ただし、パネルが受け取れる日射量は同じではありません。

ここが重要です。

影がなければ北向きでも発電する

「北向きの屋根に太陽光を載せても意味がない」

と聞くことがあります。

これは少し極端です。

北向きでも、周囲に高い建物や木がなく空が開けていれば、散乱日射などを受けるため発電します。

ただし、

「北向きでも発電する」

ことと、

「南向きと同じくらい発電する」

ことは別です。

一般的には南向きの方が年間を通して多くの日射を受けやすく、発電量も多くなります。

一方、北向きは太陽からの直接光を受けにくくなるため、年間発電量は少なくなります。

つまり、

影がない → 発電できる

影がない → 方角に関係なく同じ発電量

ではありません。

方角だけでなく「屋根の勾配」も重要

さらに注意したいのが屋根の角度です。

「北向きだからダメ」
「東向きだからダメ」

と方角だけで判断するのは早すぎます。

太陽光パネルに入る日射量は、方角と傾斜角の組み合わせによって変化するからです。

例えば、ほぼ水平に近いパネルなら南向き・北向きによる差は小さくなります。

逆に北向きで屋根勾配が急になるほど、太陽との角度が不利になり、発電量が低下しやすくなります。

NEDOの日射量データベースでも、全国各地について方位角と傾斜角を指定して日射量を確認できます。

太陽光発電を検討するときは、

「南向きか北向きか」

だけではなく、

「どの地域で、どの方角に、何度の角度で設置するのか」

まで確認することが重要です。

日本全国で発電量は同じではない

もう一つ重要なのが地域差です。

同じ5kWの太陽光発電を設置しても、北海道と東京と熊本では年間発電量が同じになるとは限りません。

日射量、気温、積雪などの条件が違うからです。

NEDOでは全国の日射量データが公開されており、地域だけでなく方位角や傾斜角を指定して確認できます。

そのため、

「太陽光5kWなら年間○○kWh」

と全国一律で考えるより、

地域 × 方角 × 傾斜角

で考えた方が実態に近くなります。

太陽光発電を検討するときは、まず自分が住んでいる地域の日射条件を確認することが重要です。

では、太陽光は何kW載せればいいのか

ここからが本題です。

太陽光の容量を考えるとき、単純に「屋根に載る最大容量」で決める必要はありません。

まず確認したいのが、家庭の年間電気使用量です。

例えば年間5,000kWh使う家庭と、年間10,000kWh使う家庭では、適した太陽光容量は当然変わります。

目安として考えるなら、

年間電気使用量
↓
地域の日射量から年間発電量を予測
↓
昼間に自家消費できる量を確認
↓
余った電力の売電量を確認
↓
設置費用と経済効果を比較

という順番で考えるのが分かりやすいと思います。

5kW・7kW・10kW・13.5kWでは何が違う?

太陽光容量を増やせば、基本的には年間発電量も増えます。

例えば同じ条件なら、

5kWより7kW
7kWより10kW
10kWより13.5kW

の方が多く発電できます。

しかし、家庭で使える電気には限界があります。

発電量が増えても家庭内で使い切れなければ、余った電気は売電することになります。

そのため重要なのは、

「何kW載せれば電気代が一番安くなるか」

だけではありません。

設置費用まで含めて、

「追加したパネルが何年で元を取れるのか」

まで考える必要があります。

5kWから7kWへ増やす追加費用。

7kWから10kWへ増やす追加費用。

10kWから13.5kWへ増やす追加費用。

それぞれに対して増える発電量と売電収入を比較します。

追加パネルの設置単価が安ければ、大容量化した方が有利になる可能性があります。

反対に、北向きの急勾配屋根など発電条件が悪い場所へ高い費用を払って追加するのであれば、採算が悪くなることもあります。

「北向きだから載せない」ではなく追加費用で判断する

ここまで考えると、北向き屋根についても判断方法が変わります。

北向きだから0kWhになるわけではありません。

重要なのは、

北面に追加した1kWが年間何kWh発電するのか。

その1kWを追加するのにいくらかかるのか。

発電した電気を自家消費または売電すると年間いくらになるのか。

この3つです。

例えば南面だけで7kW設置できる家があったとします。

北面にも3kW追加して合計10kWにできる場合、

「北向きだから3kWは不要」

と即断するのではなく、

北面3kWの追加費用
÷
北面3kWが生み出す年間経済効果

で判断します。

発電量が南面より少なくても、追加費用が十分安ければ設置する価値が出る可能性があります。

逆に追加費用が高ければ、南面だけにする方が合理的です。

影は方角とは別に確認したい

もう一つ注意したいのが影です。

方角が良くても、近隣住宅、電柱、樹木などによって長時間影になる場所では発電量が低下します。

特に太陽光発電は、パネルの一部分に影がかかった場合でもシステム全体の発電量に影響することがあります。

最近はパワーオプティマイザーやマイクロインバーターなど影の影響を抑える仕組みもありますが、まずは設計段階で影の発生時間を確認することが重要です。

「南向きだから安心」でもなければ、「北向きだから意味がない」でもありません。

実際の屋根条件を見る必要があります。

わが家では13.5kWを検討した

わが家は5人家族で、オール電化住宅を計画していました。

そこで検討した太陽光容量が13.5kWです。

一般的な住宅用として考えるとかなり大きな容量です。

それでも13.5kWを検討した理由は、

・5人家族
・オール電化
・将来的な電気料金上昇への備え
・昼間の自家消費
・エコキュートの昼間沸き上げ
・将来的なEV導入の可能性

などを考えたためです。

ただし、13.5kWを載せられるから載せる、という考え方ではありません。

年間発電量、自家消費量、売電量、設置費用を計算し、

「追加したパネルにも投資価値があるか」

を見る必要があります。

太陽光の適正容量は家庭ごとに違う

結局、「太陽光は何kWが正解?」という質問に全国共通の答えはありません。

5kWが適切な家庭もあれば、10kW以上載せた方が有利な家庭もあります。

判断するときに見るべきなのは、

・年間電気使用量
・地域の日射量
・屋根の方角
・屋根の勾配
・影
・自家消費率
・設置費用
・売電条件

です。

特に「北向きだから意味がない」「10kWは載せすぎ」といった一つの条件だけで判断しないことが重要です。

太陽光発電は、発電量だけではなく費用対効果で考える。

これが、わが家で13.5kWを検討してたどり着いた結論です。

今後は、NEDOの日射量データをもとに全国の発電量を比較し、

「北海道なら何kW?」
「東京なら?」
「大阪なら?」
「熊本なら?」

という地域別のシミュレーションもまとめていきます。

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